シドニーの西川口に来た話
何のことやらわからないと思いますが、言葉通りの意味です。昨日から取材でオーストラリアにおり、初日の昼過ぎまで時間が空いたので……。
とりあえず中国人が多いところに行く。
カナダでもアメリカでもルワンダでも行動パターンが変わりません。異文化との触れ合いをはなから放棄していますが、安田だからしょうがない。
で、シドニーの西川口……。要するに、主要都市の郊外にある中国人集住シティは、こちらだとHurstville(ハーストヴィル)が有名です。西川口と同様、郊外のちょっと家賃が安い場所に、ニューカマーの中国人が住むという構図です。

家樂福超級市場

池袋にもある张亮麻辣烫はハーストヴィルにもある

中国の意識低いフードの代名詞「沙县小吃」。バーストヴィル駅構内にある。お値段はこれでもかなり安め(1AU$=約110円)
ハーストヴィルの場合、どうやら90年代に香港人が住みはじめ、それが徐々に大陸化。2010年代には普通話(標準中国語)の街になった模様です。
90年代に香港返還前の香港人出国ブーム、2010年代以降は中国の経済的成長に伴う出国ブームと、近年はコロナ前後から中国の政治的経済的状況に見切りをつけた中国大陸の中上流層の出国ブーム……。と、香港や中国大陸の政治的動向に伴って街が発展したとみられます。

中国名物、椰子ジュース。徐冬冬さん(このパッケージの女性)にオーストラリアで再会

物価が高いオーストラリアですが、こういう街なら刀削麺の麺を400円くらいで買える
なので、位置づけとしては、カナダのバンクーバー郊外にあるニューカマー中国人タウンのリッチモンドとちょっと似ています。ただ、リッチモンドがより大規模でカネ(不動産)の匂いもするのに対して、ハーストヴィルはもっと生活感がある印象。
オーストラリアの2011年国勢調査では、ハーストヴィル中心部で中国系祖先を持つ人が47.5%、中国本土生まれが34.2%。それぞれオーストラリアの国内平均値よりも突出して高い数字です。もちろん、この調査から15年後である現在は、もっと中国系の人が多いと思われます。
東京、バンクーバー、サンフランシスコ、シドニーと、2010年代以降に郊外の街に中国人ニューカマーが集住して新チャイナタウンを作る構図は、世界各地でけっこう似ています。

中国医学の診療所なんかもある

ちなみに近所には「やよい軒」があった

中国銀行様の支行もある
今回、日本人の女性の出稼ぎ案件を調べにこっちに来ているので(相変わらずひどいもん調べてるなあ……)、情報収集のために華人コミュニティ名物の中国語フリーペーパーを探したのですが、見つからず。
現在はウェブに移行しているので、フリーペーパーはどこでもなくなっていますね。広告欄があやしい情報の宝庫なんですが。無念。
ちなみに、シドニーにはそのものズバリの「チャイナタウン」もあります。場所は街の中心のセントラル駅のすぐ近く。ちなみにカナダのバンクーバーのチャイナタウンは、ガスタウンという古い港湾地帯の近くにありましたが、これと似た立地です。つまり、19世紀のゴールドラッシュの時代にやってきた中国人労働者が、駅や港の近くに自然と集住してできた街が起源。
ただ、バンクーバーをはじめロンドンやニューヨーク、サンフランシスコなんかの古いチャイナタウンと同じく、歴史がありすぎて逆にここに住んでいる中国人はそこまで多くなさそう。
シドニーの場合、現在は「チャイナタウン」という地名が持つ観光資源のもと、ニューカマーの中国人やベトナム人が新しげな店を出す街、というイメージです。これは横浜中華街や神戸の南京町ともちょっと似てますね。


ワンタンメンが2000円くらいする。はじめはチャイナタウンなので高いのかと思ったが、ハーストヴィルでも価格は変わらなかったのでこれが標準と考えるしかなさそう

日本にもある熊猫外売(フードデリバリー)。さりげに全世界の中国人タウンに広がっており、隠れたグローバルカンパニー
ガチで中国人がいっぱい住んでいて観光化もしていない街は、シドニー→ハーストヴィル、バンクーバー→リッチモンド、東京→西川口や小岩……みたいな感じでしょう。当然、こういう街の方が、安田的にはいろいろ助かります。
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